アイデンタルオフィス


	なぜ虫歯に？
	■虫歯は元に戻らない
		皮膚の表面（上皮）ならば、切っても治ります。腕を折っても骨は再生します。一年中風邪をひきっぱなしの人もいません。しかし、歯は違います。虫歯は感染症です。感染してしまったら、元通りに回復することは不可能です。感染した部分を削りとって、健康な歯面を消毒し、よくできたニセモノを詰めることしかできません。いったん損なわれたら、元に戻ることはないのです。「よい物でキチッと詰めたら一生もちますよ」とか「この材料でやったら安心です」などということは、けっして申し上げられません。だからこそ、その方にもっともふさわしい材料で、できるかぎり精度の高い治療を行い、噛み合わせと全身の健康との調和をはかっていくことが重要です。

	■将来を見据えた最善の治療を
		今、バイオテクノロジーはものすごい勢いで進んでいます。将来、遺伝子治療の研究が進んで、ご本人の歯と同じものがその方の万能細胞から培養して、それをその方の身体に移植できる日がくるかもしれません。そうなれば、それこそが本当の意味での「治癒」になるのではないでしょうか？かかってしまった虫歯は、削って詰めるしかありません。いちばん大切なのは、削らずにすむ環境を創っていくことだと思います。言葉で言うのは簡単ですが、実際の対応はケースによって異なります。
	「毎日磨いているのに、なぜ虫歯になるの？」「毎日磨いているのに、なぜ歯周病になるの？」なぜでしょう？　人のお口の中は千差万別です。１００人いれば１００通り。１０００人いれば１０００通り。唾液の性状も、PHも、細菌層も、みな違います。なぜその方が歯医者にこられなければならなかったか？なぜその方が虫歯になられたか？なぜその方の歯周病が進んでいるか？こうした個々の疑問に答えていくことが、一番大切なところではないでしょうか？そこからご一緒に考えていきたいと思います。そこから予防を始めていきたいと思います。